こちらの本は水野敬也氏の著により2007年に発行されて以来、300万部以上を売り上げ、2008年にはドラマ化もされたビジネス書の大ベストセラーです。
今回はベストセラー書『夢をかなえるゾウ』から学ぶ、成功者の習慣を3つに厳選してお伝えして参ります。それでは行ってみましょう。
Contents
『夢をかなえるゾウ』のあらすじ
こっそりもぐりこんだ実業家のパーティーで華やかな世界を目の当たりにし、お金持ちになりたい、ちやほやされたい、成功したい、有名になりたいという思いを持った普通のサラリーマンの「僕」が主人公です。
そして「僕」の前に現れたのが、神様のガネーシャ。ゾウの見た目をしたヒンドゥー教の神様のガネーシャは、関西弁を話し、ダジャレを好み、横柄でだらしないと一風変わっていますが、数々の偉人を育てて来たと豪語します。
そんなガネーシャの指導のもと、「変わりたい」と思う「僕」は修行を行なうことに。ガネーシャが与える課題を1つ1つクリアしていく中で、人間として成長し、変わっていく、笑いあり涙ありのストーリーになっています。
本書はビジネス書には珍しく、ガネーシャと「僕」の軽快なやりとりによる物語形式で進むため、サクサクと読むことができます。
『夢をかなえるゾウ』こんな人にオススメ
- 自分を変えたい人
- 成功者の習慣を知りたい人
- モチベーションを上げたい人
『夢をかなえるゾウ』から学ぶ成功者の3つの習慣
本書では成功者になるための様々なポイントが挙げられていますが、要点は次の3つにまとめられると思います。
① いいからやる
② 時間を確保する
③ 人の欲を満たす
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
習慣① いいからやる
ガネーシャは「僕」に対して最初に「靴を磨く」という課題を出します。
手っ取り早く成功するための「秘訣」を教えてもらえると思った「僕」は面食らいます。
「自分のやり方であかんのやったら、人の言うこと素直に聞いて実行する以外に、方法あんの?」
「自分が成功でけへんのはなぁ……今さっき『靴みがき(そんなこと)して意味あるの?』と考えた、まさにその考え方にすべての原因があるんやで」
「それは『楽』して人生変えたり、『楽』して成功したいっちゅう『甘え』の裏返しやん」
それを知ったからと言って成功を保証してくれるような楽な方法、秘訣は存在しないということですね。
また、ガネーシャは楽をしようとする「僕」に対してこんな言葉を投げかけます。
「どないしたらうまくいくか、どないしたら成功できるか、実は、みんな心の底では分かってんねん。自分かて今の会社でどないしたら出世できるか、どないしたら給料上がるか、本当はなんとなく分かってるやろ。でもやれへんのや。なんでや?それは、『面倒』だからや。世の中のほとんどのやつらが凡人やってんのも、そいつらが『面倒臭がり』だからや。それだけなんや!」
「成功したいて心から思とるやつはな。何でもやってみんねん。少しでも可能性があることやったら何でも実行してみんねん。つまりやな、『バカバカしい』とか『意味がない』とか言うてやらずじまいなやつらは、結局そこまでして成功したくないっちゅうことやねん。『やらない』という行動を通して、成功したくない自分を表現してんねん。すると宇宙はなあ、『ああ、こいつ成功したないんやな』そう考えるんや。そういう奴から真っ先に成功から見捨てられてくねん」
それを頭では分かっていても、ほとんどの人は続けられない。そして何かと理由をつけてやめてしまう人の何と多いことでしょうか(私もその一人)。
成功者と凡人を分けるのは、才能よりも「やる」か「やらない」かの違いでしかないのかもしれません。
習慣② 時間を確保する
成功に地道な努力が必要なことは言うまでもありませんが、社会人は日々の仕事や生活に追われ努力のための時間が取れないのが現実です。
そんな私たちにガネーシャは時間を確保するための2つの方法を提案しています。
① まっすぐ帰宅する
残業、職場の飲み会などの自分の自由な時間を奪うものから逃れ、まっすぐ帰宅することが時間確保の第一歩です。
自分の時間を奪っていくものや習慣からは距離を置きたいものですね。
② 何かをやめる
「たとえば一日は24時間やろ。これは誰にでも与えられた平等な器や。で、今、自分の器はぱんぱんに詰まってるわけやな。会社行ったり、友達と会うたり、寝たり、マンガ呼んだり、そうやって24時間ぱんぱんにして過ごしてんねや。その器にこれから新しいもん入れようとしても入れられへんやろ。もうもうぱんぱんやねんから。」
「そうやってぱんぱんに入った器から何かを外に出すんや。そしたら空いた場所に新しい何かが入ってくる。それは、勝手に入ってくるもんなんやわ」
何かをやめたことで生まれる時間を努力の時間にあてることで成功に近づける。
だからまずは自分の生活の中で時間を奪っているものをやめるところから始めるべきなのだとガネーシャは言っています。
この余計なものを捨て、本当に大切なことに注力するという考え方は、ミニマリズに通ずるものがありますね。
今までと同じ過ごし方からは今までと同じ結果しか生まれない。自由な時間こそが自分が変わるための大事な時間なのです。
習慣③ 人の欲を満たす
これは成功に必要な習慣としてガネーシャが最も強調しているポイントです。
言い方を様々に変えながら、繰り返しこのメッセージを発し続けています。
人の欲を満たすというのは「人を笑顔にする・人の自尊心を満たす・人の夢を応援する・人を喜ばせる・人を気持ちよくする」といった様々な意味が含まれています。
では人の欲を満たすことがなぜ成功につながっていくのでしょうか。ガネーシャの言葉を見ていきましょう。
「稼ぎいうんは、どれだけ他人の欲を満たせとるか、それが数字にそのまま表れとるんや」
「『ビジネスの得意なやつは、人の欲を満たすことが得意なやつ』てな。人にはどんな欲があって、何を望んでいるか、そのことが見抜けるやつ、世の中の人たちが何を求めているかが分かるやつは、事業始めてもうまくいく。上司の欲が分かっているやつはそれだけ早く出世する。せやろ?」
「自分らは、お金も、名声も、地位も、名誉も、自分で手に入れる思てるかも分からんけど、ちゃうで、むしろ逆やで。お金は他人がお前にくれるもんやろ。名声は、他人がお前を認めたからくれるもんやろ。全部、他人がお前に与えてくれるもんなんや」
「人がやりたいこと、人が持っている夢、人がどうなったら幸せやと感じるのか、そのことを考え続けていけば、成功なんてすぐそこや」
そして人の欲を満たすためには、相手がどういう欲をもっているのかを正しく理解しなければなりません。相手をよく観察し、相手が何を欲しているのかを考え続けることこそが成功の秘訣だと言っています。
そして最後に「僕」は
人を喜ばせることが何よりも楽しいと思えるように自分自身を変化させていくこと、自分が好きなこと、楽しいと思えることで人を喜ばせるようにすることこそが成功への近道だ
ということが、この本最大のメッセージではないでしょうか。
『夢をかなえるゾウ』まとめ
ガネーシャの名言を振り返りながら、成功者の3つの習慣について見てきました。
① とにかくやる
② 時間を確保する
③ 人の欲を満たす
この本には他にも、ここでは紹介しきれないほどたくさんの成功のための習慣が、おもしろおかしく読みやすく紹介されています。
ガネーシャの名言の数々や取り組むべき課題が気になった方はぜひ『夢をかなえるゾウ』をお手に取って読んでみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。